2015年4月22日水曜日

スポーツクラブの成長戦略(おまけ)①

【おまけの意味】
「成長戦略なきコナミスポーツ」
続編です。
前回は簡単に成長戦略を述べましたがその実践編「戦術」を述べてみることにします。

これは「コナミスポーツ」を前提に書きましたがコナミスポーツが抱えている問題はその他多くのスポーツクラブにも当てはまります。
 
注意・これはスポーツクラブの会員の戯言に過ぎません。
この「成長戦略」の成功を保証するものでもありません。
この「成長戦略・戦術」を信じるか・信じないかは全て「自己責任」でお願いします。

【成長のためのキーワード】

前回述べたように現在の社会では「キーワード」があります。

・スマートフォン
・SNS
・デフレ
・非正規労働社会

これは今現在の日本社会を取り巻く「成長のキーワード」です。
あえて説明する必要もありませんね。全て「流行っている・問題になっている言葉」です。
これらが「スポーツクラブ」とどう関係があるのか「戦術」を交えて述べてみます。

<スマートフォン>
スマートフォンが売れているから「スポーツクラブ」でも「アイフォン6」を販売しろ!!というものではありません。 そんなのは「電話屋さん」に任せれば良いことです。

【スマートフォンの使い方・使われ方】

まずは「スマートフォンの使われ方」について考えてみましょう。

スマートフォンは小型のパソコン+携帯電話を組み合わせたものです。
「できること」は多彩ですが、スポーツクラブでの使用はある程度限られています。

①音楽を聞く
②YouTubeを見る
③映画を見る
④電子図書で書籍を読む
⑤SNSを見る
というように「見る」ことや「聞く」ことしか出来ません。
ゲームやメールする事も出来ますが「運動中」は「手が空かない」ので手を使った作業は苦しくなります。(休憩中は出来ますが・・。)



では こういうものはどうでしょう!!

「スマートフォンのホルダー」

一見「便利」にみえますが、「手が重たい」「蒸れる」などの不便さも気になります。
腕の上部に取り付ける為「見ること」は出来ません。ヘッドホンで「音楽」「ラジオ」「聞くこと」しか出来ません。
大型(6インチ)のモニターを搭載している「スマートフォン」ですが「なにも見ることが出来ないスマートフォン」は不便でつまらない、と一度は「スマートホン」を『スポーツクラブ』に持ってくる会員たちも「持ってくる事」をやめてしまいます。

【コードレス・ヘッドホン】


スマートホンを使えばYouTubeで音楽動画を無料で楽しんだり、タブレット端末でお気に入りの「映画」をランニングマシンの前に置いて映画を見ながら「ジョギング」することも可能です。

ですが、問題があります。

スピーカーで音声を流せば簡単ですが、公共の場であるスポーツクラブではヘッドホンを使うしか手立てがありません。
 
実際に「使ってみれば」わかりますが「ヘッドフォン」のコードが「めちゃくちゃ」邪魔な存在に気づく筈です。

コードレス・ヘッドフォンがあれば あなたは「不便さ」から開放されます。
 




この便利な「ヘッドホン」、実はどこの「電気屋さん」でも売っていません。「スマートフォン」を売っている店でも販売していません。
現在手に入るのは「Amazon」などの「通信販売」のサイトでしか手に入れることが出来ないのです。
ヘッドホンを作っている「メーカー」も「何処で売って」もらえば良いかわからないのです。

「便利で必要」とされているのに「売る人」がいない!



そこに「ニーズ」が誕生します

スマートホンは「顕在ニーズ」であり、このコードレスヘッドホンはスポーツクラブに於いての「潜在ニーズ」です。

「パーソナルトレーニング」プロ・アスリートにとっては「顕在ニーズ」ではあっても、一般会員のためのスポーツクラブでは「パーソナルトレーニング」は「潜在ニーズ」ではありません。
だから「売れない」「流行らない」のです。

成長戦略の鍵はこの「潜在ニーズ」を如何に捉えるか?

「顕在ニーズ」はすでに存在しているので「ニーズ」を「掘り起こす」作業はありません。
 ただし、新規参入する場合既存のライバルと「熾烈な競争」に打ち勝つ必要があります。

「潜在ニーズ」は「供給者」(ライバル)が存在しないので「独占」状態にあります。
「潜在ニーズ」は「ニーズ」を掘り起こすと今度は「顕在ニーズ」となるため「後発メーカー」との競争にさらされますが、先行して走っている分、戦いを「有利」にすすめることが出来ます。

【スポーツクラブの「潜在ニーズ」】

  1.  コードレス・ヘッドフォン
  2.  「外部ジョギングコース」
  3.  無料のWi-Fi
  4.  地域コミュニティ活動


1.のコードレス・ヘッドフォ以外の「潜在ニーズ」について述べてみましょう。
 2.の「外部ジョギングコース」はただ単にみんなで「外の道」を走って、「戻ってくる」だけのものです。ランニングマシンがあるのにわざわざ外の道路を走る意味がどこにあるのか?とスポーツクラブの人々は思うはずですが、スポーツクラブに通っていない多くの人々は
<「道路」がそこにあるのに何故ベルトコンベアの上をハムスターのように走らなければならないのか?>と思っています。スポーツクラブの会員でも<みんなと一緒に外を走りたい>という人が大勢いる筈です。
3.の無料Wi-Fiは「会員」のメリットが大幅に向上します。
 
スマホ時代になり、通信料金が家計を圧迫しているのはご存知の通りです。

スポーツクラブでの会員の滞在時間は3時間を超えますがその時間 スマホの通信料金が「タダ」になると実質「スポーツクラブ」の「会費」を値下げするのと同じ効果を得ることが出来ます。
通信回線やWi-Fiルーターの設置など多少(数万円程度)の設備投資が必要ですが、その分「顧客満足度」は確実に上がります。

Wi-Fiを無料提供するのでそこから「利益」を生み出すことは出来ませんが、「UQWiMAX」の「モバイルルータ」をお店で販売することで利益を得る事も出来ます。

安くて使える「モバイルルーター」はスポーツクラブでなくても、ニーズは存在します。

4.地域コミュニティ活動は嘗ての日本には存在していました。 村のお祭りや運動会などがそれですが「高度成長期社会」がおとずれその活動の場が「地域」から「企業」へと変わりました。ここまでは良かったのですが、「小泉・竹中政権」が作り出した「非正規社員の労働政策」が企業と労働者の「コミュニティ文化を崩壊させました。
「正社員」と「非正規社員」との格差が両者の絆を断ち切ったのです。
今の日本社会は「絆」のない社会に変化してしまいました。
だからこそコミュニティツールである「SNS」が流行るのです。

【スポーツクラブでのコミュニティ】
具体的には「花見、運動会、キャンプ、海水浴、ソフトボール大会、スキー・スノーボード、クリスマスパーティ、新年宴会、ETC」。かつては会社の社外活動、地域コミュニティの一貫として普通に行われていたものですが、会社での「非正規社員の増加」、社会の「核家族化」がこれらの行事を減少させてゆきました。
会社ぐるみの花見が減少しています。
運動会、社員旅行、給与所得に大幅に差がつけられた正社員非正規社員同士が同じテーブルで同じ酒を交わすことなど出来ません。
 
かといって人は誰かとつながり(絆)を持たないと生きてはいけない生物でもあります。
だからこそ、「会社」でもなく「地域」でもない「新しい絆」結ばれた「コミュニティ」を欲しがっているのです。

「スポーツクラブ」
スポーツ?
の会員同士の交流・会員同士のコミュニティが高まれば高まるほど「スポーツクラブ」の存在意義が高まります。


運動をすること、「体を鍛える事」、「ダイエツトすること」は「スポーツクラブ以外でも出来るのです。

デフレの長期化で 高い「会費」を払うことが苦しくなっている現在、「スポーツクラブ」の本当の「意義」を見つめなおさなければならない時期が来ているのです。

CMなどを使って「新規会員」を集める事は非常に困難な状況になっています。
だからこそ、既存会員を如何に「やめさせない」事ができるかを考えなければなりません。

これらの「成長戦略」も問題点がないわけではありません。その問題点を見つめ、どう「戦術」を立てれば良いかを考えてみます。


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