毎日様々なエコカーについて報道が行われますが エコカーに求められるものは「何なのか?」正直に議論されることが少ない気がします。
多くのマスコミ・ジャーナリストが発言しているエコカーの問題点を述べてみます。
<電気自動車>
①航続距離が短い
②充電時間が長い
③コストが高い
<水素自動車>
①コストが高い
②インフラ整備が不備
③水素の取り扱いが危険
④高価な燃料が必要
<レンジエクステンダーEV>
①コスト・インフラ整備が不要
②化石燃料が必要
③ハイブリッドよりも安くできる
<ハイブリッド、PHEV>
①構造が複雑
②コスト高
③化石燃料が必要
電気自動車以外は全て「燃料」が必要です。この「燃料が必要」ということが「電気自動車」との違い(問題点)を表しています。
【「売る」物がないガソリンスタンド?】
電気自動車は「燃料」の必要がありません。
これは「困った!」と「石油会社」が考えだしたのが「水素」を利用した「燃料電池自動車」なのです。
【相手の弱点を攻める!】
石油会社にとって「電気自動車」は自分たちの「利益」を蝕む宿敵であることに間違いありません。
だからこそ、マスコミを使って 「電気自動車」の「不便さ」を最大限「流布」します。
その一つが
「航続距離の短さ」です。
【求められる航続距離】
この「航続距離」って何なのでしょう?
ガソリン車だと
「満タン」〜「ガス欠」を起こして走れなくなる距離の事です。
完全な「ガス欠状態」になると立ち往生してしまうのでその前までに「ガソリンスタンド」によって給油を行います。
これがガソリン車の「実質的な航続距離」になります。
【航続距離の短い電気自動車の場合】
電気自動車は「自宅」での充電が基本になります。 ですから「電気自動車」に求められる「航続距離」は
「朝自宅を出て」〜「夜自宅まで帰る」
距離があれば問題ありません。
その必要な航続距離は・・・。
通勤の場合1時間以内が限界です。
「行き」と「帰り」を考えると「2時間」、平均時速30kmと考えると
2(時間)✕30km(時速)=60km
となり、毎晩自宅で充電すれば外部での充電(急速充電)は必要ありません。
現在日本で販売されている電気自動車の価格・航続距離です。
「三菱アウトランダー」はレンジエクステンダー+ハイブリッド車なので「バッテリー」だけでの航続距離は控えめの60kmになっています。
スマートフォン同様に毎晩自宅で充電するとすれば 航続距離60km以上は「必要のないバッテリー」となり、充電時間の短縮や価格の引き下げにも大きく関係してきます。
「航続距離」を伸ばせばそれに比例して「充電時間」も伸びてしまいます。
「航続距離が短い」と批判するよりも その自動車にあった最適な「航続距離」・「価格」を我々自動車ユーザーが考えなくてはならないのです。
【電気自動車の航続距離 100km】
日本のにおける電気自動車の求められる航続距離は100kmもあれば十分です。
レンジエクステンダーでは60km。
軽自動車のレンジエクステンダーは30km。
現在のリチウムイオンバッテリーの価格であれば「安価な電気自動車」、「安価なレンジエクステンダー」を創りだすことが可能だと思われます。
「軽自動車」の規格にあった自動車を作れば「どこの国」の車でも関税がかかる事はなく優遇措置が受けられますが、自分たちが作る技術がないからその「優遇措置」を撤廃しろ!!
とはあまりにも「理不尽」ですね!
- 右の図は平成27年3月の新車販売台数「トップ10」です。実に7車種が「軽自動車」です。
軽自動車の「税金」が4月以降の新車から大幅に上がることから「駆け込み」で需要が増えたことによるものです。当然5月以降の販売台数は大幅に落ち込む事は明らかです。
それにしても「軽自動車」ってよく売れますよね。
アメリカの自動車業界がこの「軽自動車市場」を欲しがるのも仕方がないですね!!
【台風の目、テスラ MINI】
軽自動車はすでに成熟しておりガソリン車で新規参入するには苦戦を強いられます。
低燃費、高出力、普通車並みの安全性、そして圧倒的なコスト。
現在のアメリカ自動車メーカーでは到底歯が立ちません。
ですがこれが「電気自動車」だとどうなるでしょう。高度な排ガス規制をクリアしたエンジンなど必要ありません。問題はバッテリーとコストだけなのです。
【テスラ・miniとアップルの軽自動車】
これら2つの「電気自動車」は今現
在影も形もありません。
ですが、「電気自動車」を世界的に広めようとしている「テスラ・モーターズ」とスマートフォンで40%以上の支持を得ている「アップル」がこの莫大な日本の「軽自動車市場」を狙わないはずがありません。
【軽自動車で燃料電池は無理】
200万円以上もの補助金を出さないと売れない「水素自動車」は財政的にも対応出来ません。
世界で孤立している「水素自動車」(燃料電池自動車)は「ガラケー」(ガラパゴス携帯)と同じ運命をたどり、「ガラカー」と呼ばれる日も遠くない「未来」だと思われます。