【左足でブレーキを踏むのは危険】
ここ数年、アクセルとブレーキの踏み間違いで多くの老人がコンビニの壁や病院の壁に激突するという事故が多発していますよね。
・オートマ車両だけ発生
・徐行運転中に発生
・アクセルを踏んだ記憶がない
・ブレーキは踏んだ記憶がある
・年齢に関係ない
この事故の最大の特徴は運転手がアクセルを踏んだ記憶がないことです。
記憶にない⇨認知症
老人 ⇨ボケ
本当に老人がボケてアクセルとブレーキを間違えた事による事故だと結論ずけて良いのでしょうか?
これらの事実をもとに「科学的」に検証してみましょう。
【本当の原因は・慣性の法則】
誰もが高校でならった物理の法則です。 おさらいしましょう。
走っている車に「ブレーキ」を踏むと、車は止まります。
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慣性の法則 |
車の中の運転者の身体は前に進もうとします。
これが慣性の法則です。
【左足でブレーキを踏む】
左足はブレーキパッドの上にあります。
右足はアクセルペダルの上もしくはその延長線上にあります。(当然、左足はブレーキパッドの上です)
【大きな勘違い!】
「右足はアクセル、左足はブレーキ」という事にしてしまえば踏み間違え事故はなくなる? のでしょうか。
ユーチューブでも「左足でブレーキを踏んだほうが間違いが起こらず、安全だ!」という動画も目にします。
プロのラリードライバーでも左足ブレーキを多様します。 ただ、これはプロの話。
一秒でも早くコーナリングをするためのドライビングテクニックでしかありません。
お年寄りや運転に不慣れな女性ドライバーがマスターできる運転方法ではありません。
ユーチューブ動画
(左足でブレーキを踏む場合)
①アクセルを緩める
②ブレーキパッドに移動
③ブレーキを踏む
④フットレストに移動
この場合、4つの動作が必要になります。
(右足でブレーキを踏む場合)
①アクセルペダルからの移動
②ブレーキを踏む
※ペダルを移動した時点でアクセルは緩められる。
2つ動作だけで車は止まります。
右足でアクセル・ブレーキを操作するほうが仕事量は少なくなります。
実は右足だけでブレーキ・アクセルを操作したほうがペダル操作が簡単になります。
左足はフットレストの上もしくは床の上になります。
【再び慣性の法則】
左足でブレーキを踏んだ場合 左足はブレーキペダルの上、右足はアクセルペダルの上にあります。
フットレストは身体を支えて踏ん張るためのペダルです。
左足でブレーキを踏んだ瞬間に「慣性の法則」が働いて身体が前に動いたらどうなるでしょう?
踏ん張りの効かない右足・左足は「慣性の法則」により前方へと移動します。
<時速5 kmの場合>
時速5キロの低速で動いた場合、
1秒間で 83センチ 動きます
0.1秒で 8センチ 動きます
ブレーキが効いてわずか0.1秒の間にペダルを8センチ前方に移動、すなわちペダルを踏み込むことになります。
ブレーキは思っきり踏み込む
アクセルペダルも思っきり踏み込む
実は「アクセルとブレーキの踏み間違い事故」は0.1秒の時間にブレーキとアクセルペダルを同時に全開で踏み込んでしまい、壁に激突する事故が発生。
左足でブレーキを踏んでからわずか0.1秒の短時間でドライバーが無意識に起こしてしまいます。
・ドライバーは確実にブレーキを踏んだ(左足で)
・なのに前に進んだ、なぜ?
事故を起こしたドライバーは頭をかしげます。
【JAFの見解】
自動車の専門家であるJAF(日本自動車連盟)はどう捉えているでしょうか?
JAFもこの事故がどこに原因があるのか把握しておらず、結果として高齢者がパニックを起こしてブレーキとアクセルを踏み間違いを起こし事故に陥ったとされています。
【科学的見解】
左足でブレーキを踏んだ場合のアクセルとブレーキの関係を表にしました。
見てもわかる通り、左足でブレーキを踏み込んだあとはフットレストに左足はなく、アクセルの上に必ず右足が乗っかっている状態です。
身体を支えるものは何一つありません。
いくつかの事件は現在、裁判で係争中です。
この事故の原因は「慣性の法則」が原因だとするとドライバの過失責任は問われなくなります。
現行の道交法ではブレーキはどちらの足で踏んでも罰則には問われません。
アクセルとブレーキを踏み間違えたのでは「過失」はドライバーになります。
今後この手の事故を起こさない為には普段からブレーキはどちらの足で踏んでいるかを明らかにしなければ原因追求はできません。
このブログを多くの警察関係者、自動車メーカー技術者の目に触れることを望みます。